過疎地域に立地する地域拠点病院を核にして、行政、保健所、医師会など地域にある様々な医療資源・社会資源と有機的つながりをもった「実践重視」「課題解決型」の教育プログラムを展開します。
本プロジェクトを通じて多様化・複雑化する地域ニーズに応えられる黒潮医療人を養成し、地域医療の未来を地域とともに考えていきます。
「体験実習」(1〜3年次)
低学年では、各大学が連携する地域拠点病院での体験実習を実施。地域ニーズへの理解を深め、将来の医師像をイメージします。
大学 | 開設プログラム |
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高知大学 | 体験学習 |
和歌山県立医科大学 | 体験学習 |
三重大学 | 体験学習 |
「アクティブラーニングコース」(1〜6年次)
地域拠点病院と連携した体験重視のアクティブラーニングコースを3大学で合計7コース開設。より実践的に地域医療を学ぶと同時に、学会発表や論文執筆などを通じて研究マインドを醸成します。
大学 | 開設コース |
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高知大学 | 地域総合診療コース |
災害救急・感染症コース | |
医療DXコース | |
和歌山県立医科大学 | 地域総合診療コース |
災害救急・感染症コース | |
三重大学 | 地域総合診療コース |
災害救急・感染症コース |
「長期滞在型クリニカルクラークシップ」(6年次)
6年間の集大成として地域拠点病院において統合的かつ長期間のクリニカルクラークシップ(LIC;Longiitudinal Integrated Clerkship)を実施(6年次4~7月)。大学病院のように診療科別の理解ではなく、外来、入院、在宅など継続的に関わる実践的な内容とし、さらに大学相互に学生を受け入れることにより、多様な学びを提供します。
大学 | 開設プログラム |
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高知大学 | 長期滞在型クリニカルクラークシップ |
和歌山県立医科大学 | 長期滞在型クリニカルクラークシップ |
三重大学 | 長期滞在型クリニカルクラークシップ |
各大学で開設されるアクティブラーニングコースは、「総合診療」「在宅医療」「救急医療」「災害医療」「感染症対策」「遠隔医療」の6つの分野を内包しています。
また、長期滞在型クリニカルクラークシップでは、それらを統合する総合的な診察能力を身に付けます。
開設コース・プログラム | 取り組む分野 |
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地域総合診療コース | 総合診療、在宅医療 |
災害救急・感染症コース | 救急医療、災害医療、感染症対策 |
医療DXコース | 遠隔医療 |
長期滞在型クリニカルクラークシップ | 上記分野を含む総合的な診療 |
体験実習やアクティブラーニング、長期滞在型クリニカルクラークシップでは、各大学の特色を活かしながら、e-ラーニングの教育コンテンツの共同開発や学生・教員の相互交流などにより学びの多様性と質の向上を目指します。
年に一回開催される合同シンポジウムでは教育講演や活動報告、意見交換などを行い、共通する地域課題や得られた知見を共有。教育プログラムの強化を図ります。
3大学はいずれも、医学生の卒前卒後教育や卒業医師のキャリア支援を担う地域医療センターを県からの委託にて学内に設置しています。また連携する地域拠点病院はいずれも地域枠卒業医師の従事要件の対象施設となっています。そのため卒前から卒後へのシームレスで手厚い支援体制と、先輩医師から後輩学生へキャリア形成の方法が伝授されるような相互のつながりがあり、安心して医師臨床研修や専門研修に臨むことができます。
地域住民の皆様の生命と
健康を守るために
和歌山県西牟婁郡すさみ町周参見2916番地
病床数:25床/診療科:3科