黒潮医療人養成プロジェクト
和歌山県立医科大学の教育プログラム
 ホーム / プログラム説明 / 和歌山県立医科大学のプログラム
プログラム全体像
和歌山県立医科大学の教育プログラム

これまで和歌山県立医科大学で行われてきた病棟実習I・II、選択制臨床実習、夏季実習等を基盤に、和歌山県立医科大学附属病院紀北分院・橋本市民病院・国保すさみ病院・那智勝浦町立温泉病院との連携で、地域医療・総合診療等を深く学ぶための教育プログラムを実施します。また、感染症・災害救急について、和歌山県内2施設(和歌山ろうさい病院・国立病院機構南和歌山医療センター)の協力を得て、新しい教育プログラムを開発します。

カリキュラム紹介

体験実習

分類 実習型科目
取り組む分野 地域医療一般
対象年次・対象者 2~3年次の本学医学部生(地域枠学生が主であるが一般枠学生も選択可)
人数 各年次8名まで
学びの目標 低学年から地域医療機関での医療の実際を経験し、そこで求められる医師像を理解する
内容
  • 附属病院内で行ってきた病棟実習Ⅰ、病棟実習Ⅱを地域拠点病院等でも実施可能とする
  • 地域拠点病院等での医療の実際を体験するため、在籍する地域枠卒業医師等とペアとなり直接指導を受けることとする
  • 地域医療におけるコメディカルの役割、チーム医療についての理解を深め、医療の専門職としての役割の自覚と責任を感じる機会とし、モラル・人間性も身に付ける
実施時期
  • 病棟実習Ⅰ(黒潮体験実習):2年次10月(2日間)
  • 病棟実習Ⅱ(黒潮体験実習):3年次2月(2日間)
単位
  • 病棟実習Ⅰ(黒潮体験実習):必修1単位
  • 病棟実習Ⅱ(黒潮体験実習):必修1単位

アクティブラーニングコース地域総合診療コース

分類 実習型科目
取り組む分野 地域医療・総合診療
対象年次・対象者 1~5年次の本学医学部生(地域枠学生が選択可)
人数 各年次5名
学びの目標 地域の課題について深く理解し、能動的に分析、介入のできる素養を身に付ける
内容
  • 地域枠学生に対する卒前教育の一環として、地域枠卒業医師等の勤務する病院・診療所等で実習を行う
  • 事前学習として、オンデマンド教材により習得する。
  • 実習は、救急受診、入退院支援、地域包括ケア、在宅医療におけるICTシステム活用など、地域ニーズを理解できる内容を含めるものとする
  • 実習期間終了後も、地域拠点病院等への訪問をフレキシブルに行えるよう対応し、学会もしくは研究会での発表を1回以上行う
  • プログラムの継続性担保の観点から次年次も同一施設での実習を推奨する
実施時期 夏季休業中(5日間または10日間)
単位
  • 1年次:必修3単位
  • 2-5年次:選択2.3単位

アクティブラーニングコース災害救急・感染症コース

分類 実習型科目
取り組む分野 災害救急・感染症
対象年次・対象者 3年次の本学医学部生
人数 10名
学びの目標 南海トラフ地震に備えて、災害医療の基本を理解し、あらゆる傷病者に対して、迅速かつ的確な医療救護が出来る。さらに、新興・再興感染症流行時の感染症診療・感染制御が出来るの予防と感染症流行時の対策について学修する
内容
  • 臨床医学系講義「救急医学」(3年次)の中に、災害医学・災害医療の講義1コマを組み込むこととする。さらに、夏季休業中に新たに課外実習3日間を実施することとする
  • e-Learning教材を活用して、災害医学・災害医療、新興・再興感染症に関する疫学・公衆衛生を学ぶ
  • 少なくとも講義1コマ、実習3日間の学習時間を確保する
     講義=災害医学・災害医療の総論
     実習=①災害拠点病院の見学・体験、②医療救護所の設置・運営・応急手当、③医療救護所に関わる予防医学(感染症を含めて)
  • 医療救護所での日常的な感染対策に加えて感染症流行時の工夫を考える
  • 南海トラフ地震に係る各県の災害時の取り組みを共有する
  • 災害発生時の医療課題を抽出し、レポートを提出する
実施時期 夏季休業中(3日間)
単位 選択0.7単位

長期滞在型クリニカルクラークシップ

分類 実習型科目
取り組む分野 地域医療・総合診療・救急・感染症
対象年次・対象者 6年次の本学医学部生
人数 25名程度(地域枠学生が選択可)
学びの目標 総合的な診療能力を身に付ける
内容
  • 地域ニーズに応えられる総合的な臨床能力を身に付けるために、地域拠点医療機関等において長期滞在型のクリニカルクラークシップ(LIC;Longitudinal Integrated Clerkship)を実施する
  • 3週間の実習期間でStudent Doctorとして、外来・救急での初期対応から、入院診療、退院調整、等、一人の患者に継続的に関わる内容とする
  • 地域に滞在している間も、オンラインでの指導、オンデマンド教材の視聴などにより理解を深めることとする
  • 担当患者に関する入退院支援~在宅療養まで多職種協働(情報共有、カンファレンス等)に参加する
  • 大学病院・地域拠点病院等との遠隔カンファレンス、地域拠点病院・診療所間のオンライン診療(Doctor to Doctor)、過疎地域の通院困難者を対象としたオンライン診療(Doctor to Patient with Nurse)などICTを活用した診療に参加、見学する
  • 毎週、定期的に振り返りを行う。大学教員はオンラインで参加する
実施時期 6年次
単位 選択制臨床実習全体で18単位
年間スケジュール
地域拠点病院

心と心をつなぐ信頼の架け橋を-

橋本市民病院
所在地
和歌山県橋本市小峰台二丁目8番地の1
病床数
300床
診療科
23科(総合内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、代謝内科、小児科、外科、乳腺・呼吸器外科、整形外科、脳神経外科、脳血管内治療科、心臓血管外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、救急科、耳鼻いんこう科、放射線科、麻酔科、歯科口腔外科、病理診断科、健診センター)
病院の特徴
和歌山県北東部で、医療圏約10万人の二次医療を支える中核病院で、入院・検査等質の高い医療を提供し、あらゆる患者に対応できる臨床医としてプライマリ・ケア取得を基本とし、救急患者は、小児科、内科系、外科系の多数の初期救急対応を学べる体制がある。

地域住民の皆様の生命と健康を守るために、
良質で適正な医療・介護・保健を提供することに努めて、
親しまれ信頼される病院を目指します

国保すさみ病院
所在地
和歌山県西牟婁郡すさみ町周参見2916番地
病床数
25床(一般25床)
診療科
3科(内科・外科・リハビリテーション科)
病院の特徴
国保すさみ病院は内科、外科、リハビリテーション科の3科を標榜しています。病院には訪問看護ステーションを併設し在宅医療にも注力しています。すさみ町が主体となった医療・保健・福祉の連携や情報共有にも当院が積極的に関わり、地域包括ケアの推進に努めています。

人の和・信頼の輪・命の環

那智勝浦町立温泉病院
所在地
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字天満1185番地4
病床数
120床(一般120床)
診療科
6科(内科、整形外科、リハビリテーション科、循環器内科、糖尿病内科、眼科)
病院の特徴
和歌山県立医科大学の「リハビリテーション・スポーツ・温泉医学研究所」を院内に設置し、リハビリテーション医療の拠点病院として、内科、整形外科等の診療科との連携を図りながら、地域に密着した医療を展開しています。

地域のために地域とともに
地域を守る「健康の砦」を目指して

和歌山県立医科大学附属病院 紀北分院
所在地
和歌山県伊都郡かつらぎ町妙寺219
病床数
104床(一般病床100床、感染症病床4床)
診療科
7科(内科、小児科、脳神経外科、整形外科、眼科、リハビリテーション科、麻酔科)
病院の特徴
大学附属病院の分院として、総合診療内科が中心となり、特定の疾患や臓器に限定しない多角的なアプローチから、高齢社会に対応した高度医療を提供しています。
脊椎ケアセンターは、脊椎内視鏡をはじめとする低侵襲治療や頚椎人工椎間板手術などの新しい手法を取り入れ、あらゆる脊椎脊髄疾患に対応しています。眼科では、ほぼ全ての眼科疾患治療が可能であり、数多くの白内障手術や網膜硝子体手術を実施しています。