黒潮医療人養成プロジェクト
高知大学の教育プログラム
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プログラム全体像
高知大学の教育プログラム

これまで高知大学で行われてきた「地域に触れる医学教育」をさらに進化させ、県東部の中核病院・高知県立あき総合病院と県西部の中核病院・高知県立幡多けんみん病院との連携で、地域医療をより深く横断的に学ぶための柔軟で革新的な教育プログラムを展開します。

カリキュラム紹介

体験実習

分類 実習型科目
取り組む分野 地域医療一般
対象年次・対象者 1~3年次のすべての本学医学部生(応募者が多い場合は地域枠学生を優先)
人数 各年次20名まで
学びの目標 低学年から地域医療機関での医療の実際を経験し、そこで求められる医師像を理解する
内容
  • 大学病院での実習「臨床体験実習Ⅰ」「臨床体験実習Ⅱ」「臨床体験実習Ⅲ」を、地域拠点病院でも選択可能とする
  • 各病院に在籍する地域枠卒業医師(臨床研修医、専攻医)と学生がペアとなり、マンツーマンで直接指導を受ける
  • 救急受診、入退院支援、在宅医療など地域ニーズを理解できる内容を学ぶ
  • ワークショップや地域踏破など、病院外の実習プログラムも含む
実施時期
  • 臨床体験実習Ⅰ:1年次2月(8日間)
  • 臨床体験実習Ⅱ:2年次9月(8日間)
  • 臨床体験実習Ⅲ:3年次2月(8日間)
単位
  • 臨床体験実習Ⅰ:必修2単位
  • 臨床体験実習Ⅱ:必修2単位
  • 臨床体験実習Ⅲ:必修2単位

アクティブラーニングコース地域総合診療コース

分類 実習型科目
取り組む分野 総合診療
対象年次・対象者 2~4年次のすべての本学医学部生
人数 各年次5名程度(応募者が多い場合は地域枠学生を優先)
学びの目標 地域の課題について深く理解し、能動的に分析、介入のできる素養を身に付ける
内容
  • 先端医療学推進センターの「地域総合診療・臨床疫学研究班」に所属し、2~4年次の先端医療学コースとして能動的に学習する
  • コースは3年間継続し、半日×2回/週の学習時間を確保する
  • 地域医療課題について自ら学ぶとともに、グループワークやオンデマンド教材による学習を行う
  • 併行してプライマリ・ケア、在宅医療などの現場の学習も行う
  • 現場の課題を抽出し、臨床疫学研究に取り組む
  • 3年間で1回以上の学会発表もしくは論文執筆を行う
実施時期
  • 先端医療学コースⅡ:2年次通年
  • 先端医療学コースⅢ:3年次通年
  • 先端医療学コースⅣ:4年次通年
単位
  • 先端医療学コースⅡ:選択必修3単位
  • 先端医療学コースⅢ:選択必修3単位
  • 先端医療学コースⅣ:選択必修3単位

アクティブラーニングコース災害救急・感染症コース

分類 実習型科目
取り組む分野 災害救急・感染症
対象年次・対象者 ①2~4年次のすべての本学医学部生
②連携校のアクティブラーニングコース6年次の学生
人数 ① ②とも各年次10名程度(応募者が多い場合は地域枠学生を優先)
学びの目標 南海トラフ地震に備え災害医療の基本を理解し、多職種連携による災害救護や避難所における災害関連死の予防と感染症流行時の対策について学修する
内容
  • 先端医療学推進センターの「感染・災害救急医療研究班」に所属し、2~4年次の先端医療学コースとして能動的に学習する
  • コースは3年間継続し、半日×2回/週の学習時間を確保する
  • 地域の特性に合わせた災害医療、救急医療、感染症診療・感染症制御を学ぶ(具体的には災害時の診断と応急手当、避難所の設置・運営、災害関連死予防、感染症流行時の避難所運営など)
  • 医学科・看護学科の合同授業を実施し、救護所設営訓練など多職種連携を学ぶ
  • 学内の講義以外に、津波避難タワーや津波避難シェルターなど学外の施設への見学実習も実施する
  • 連携大学との共同オンライン講義を行い、各県の災害時の課題や感染症への取り組みの工夫を共有する
  • 現場の課題を抽出し、臨床疫学研究に取り組む
  • 3年間で1回以上の学会発表もしくは論文執筆を行う
実施時期
  • 先端医療学コースⅡ:2年次通年
  • 先端医療学コースⅢ:3年次通年
  • 先端医療学コースⅣ:4年次通年
単位
  • 先端医療学コースⅡ:選択必修3単位
  • 先端医療学コースⅢ:選択必修3単位
  • 先端医療学コースⅣ:選択必修3単位

アクティブラーニングコース医療DXコース

分類 実習型科目
取り組む分野 遠隔医療、ICT利活用
対象年次・対象者 2~4年次のすべての本学医学部生
人数 各年次5名程度(応募者が多い場合は地域枠学生を優先)
学びの目標 地域医療の課題に対するICTの効果的な活用方法を身に付ける
内容
  • 先端医療学推進センターの「医療DX・データヘルス研究班」に所属し、2~4年次の先端医療学コースとして能動的に学習する
  • コースは3年間継続し、半日×2回/週の学習時間を確保する
  • 学外の医療・介護事業所の協力のもと、ICTを活用した遠隔医療、医療連携、多職種協働の現状と課題について学習する
  • 高知大学医学部で運用しているICTを活用した情報連携システムを実際に操作し、EHR(Electronic Health Record)、PHR(Personal Health Record)を活用した地域支援について学習する
  • EHR、PHRデータおよびレセプト・健診データを分析することにより、地域医療・介護の課題を抽出し、ICTシステムの効果的な活用方法について検討を行う
  • 分析結果を用いて、3年間で1回以上の学会発表もしくは論文執筆を行う
実施時期
  • 先端医療学コースⅡ:2年次通年
  • 先端医療学コースⅢ:3年次通年
  • 先端医療学コースⅣ:4年次通年
単位
  • 先端医療学コースⅡ:選択必修3単位
  • 先端医療学コースⅢ:選択必修3単位
  • 先端医療学コースⅣ:選択必修3単位

長期滞在型クリニカルクラークシップ

分類 実習型科目
取り組む分野 総合診療、救急、感染症
対象年次・対象者 6年次のすべての本学医学部生
人数 12名程度(応募者が多い場合は地域枠学生を優先)
学びの目標 総合的な診療能力を身に付ける
内容
  • 地域ニーズに応えられる総合的な臨床能力を身に付けるために、連携する地域拠点病院において長期滞在型のクリニカルクラークシップ(LIC ;Longitudinal Integrated Clerkship)を実施する
  • 少なくとも4週間(推奨8週間)の実習期間で、外来・救急での初期対応から、入院診療、退院調整、等、一人の患者に継続的に関わる
  • 地域に滞在している間も、救急、感染症などについて、オンラインでの指導、オンデマンド教材の視聴などにより理解を深める
  • 担当患者に関する入退院支援~在宅療養までICTシステムを活用した多職種協働(情報共有、カンファレンス等)に参加する。 Health Record)、PHR(Personal Health Record)を活用した地域支援について学習する
  • 大学病院・地域医療人材養成拠点病院との遠隔カンファレンス、地域医療人材拠点病院・診療所間のオンライン診療(Doctor to Doctor)、過疎地域の通院困難者を対象としたオンライン診療(Doctor to Patient with Nurse)などICTを活用した診療に参加、見学をする
  • 実習期間中の指導は地域拠点病院の医師(指導医、専攻医、研修医)が行い、毎週の定期的な振り返りには大学教員がオンラインで参加する
実施時期 臨床実習Ⅱ:6年次 4~7月
単位 臨床実習Ⅱ:必修16単位
年間スケジュール
地域拠点病院

安芸地域とともに歩み、人々の心とからだの健康を支える

高知県立あき総合病院
所在地
高知県安芸市宝永町3番33号
病床数
270床(一般130床、結核5床、精神90床、地域包括ケア45床)
診療科
23科(内科、精神科、神経内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、血液内科、リウマチ科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科、胸部・心臓血管外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、救急科)
病院の特徴
当院は、精神科病院と一般科病院を統合してできた急性期病院で、高知県東部の中核となる総合病院です。
救急医療の現場からがん医療、地域医療の現場、周産・小児・成育医療、精神科医療、臨終の立ち会いなどまで、幅広く経験することが出来ます。

幡多医療圏の地域完結型医療の提供を目指す

高知県立幡多けんみん病院
所在地
高知県宿毛市山奈町芳奈3番地1
病床数
322床(一般病床291床、結核病床28床、感染症病床3床)
診療科
20科(内科、循環器内科、消化器内科、小児科、外科、消化器外科、整形外科、脳神経外科、産婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、皮膚科、泌尿器科、放射線科、リハビリテーション科、麻酔科、神経内科、精神科、病理診断科)※呼吸器内科は平成18年4月から休診
病院の特徴
当院は3市3町村からなる幡多地域の中核病院として、救急医療・高度医療を担っており、対象疾患は多彩です。
医療計画上の位置づけは二次救急ですが、実際は一次から三次救急までを対象としており、関連機関との連携のもと、全診療科が救急患者に対応します。